事業概要
令和6年度事業概要
令和6年度に学園が取組んできた事業の概要は次のとおりです。
1. 第3期中期計画の推進
18歳人口の長期的な減少傾向、卒業生の主な就職先であるアパレル・ファッション産業の長期的な展望、及び学園の第2期中期計画期間中における入学者数の推移に鑑み、令和3年度に策定した杉野学園の第3期中期計画について、現状を勘案し、令和5年度に見直し改訂を行った。令和6年度も改訂後の第3期中期計画に沿い、各学校の教育活動の外部への発信を強化して志願者数の増加を実現し、財務基盤の強化を目指した。
服飾教育分野における志願者数の減少などに伴い、杉野服飾大学及びドレスメーカー学院の入学者が近年減少傾向であることに鑑み、令和6年度より入学定員をそれぞれ90名の削減を行った。
また、当学校法人の経常的な収支バランスを示す経常収支差額は、近年支出超過が続いており、繰越収支差額が非常に厳しい状況となっている。そのため、令和6年度から令和8年度までの3か年を「財政改革推進期間」と位置づけ、志願者数・入学者数の確保をはじめとする収入増加と業務改善及び徹底した経費の節減を行い、第3期杉野学園中期計画に基づき、収支の改善を図った。令和6年度の資金収支予算書では、資金調整勘定等を除く支出を7.9%削減するなど財政改革を推進した。
国の高等教育の修学支援新制度が令和2年4月から開始され、杉野服飾大学、ドレスメーカー学院共に支援対象校として認定されている。令和6年度からは機関要件が見直され厳しくなるが、経済的理由で学業が継続できない学生への支援を含めて学生生徒への支援を引き続き推進した。
服飾教育分野における志願者数の減少などに伴い、杉野服飾大学及びドレスメーカー学院の入学者が近年減少傾向であることに鑑み、令和6年度より入学定員をそれぞれ90名の削減を行った。
また、当学校法人の経常的な収支バランスを示す経常収支差額は、近年支出超過が続いており、繰越収支差額が非常に厳しい状況となっている。そのため、令和6年度から令和8年度までの3か年を「財政改革推進期間」と位置づけ、志願者数・入学者数の確保をはじめとする収入増加と業務改善及び徹底した経費の節減を行い、第3期杉野学園中期計画に基づき、収支の改善を図った。令和6年度の資金収支予算書では、資金調整勘定等を除く支出を7.9%削減するなど財政改革を推進した。
国の高等教育の修学支援新制度が令和2年4月から開始され、杉野服飾大学、ドレスメーカー学院共に支援対象校として認定されている。令和6年度からは機関要件が見直され厳しくなるが、経済的理由で学業が継続できない学生への支援を含めて学生生徒への支援を引き続き推進した。
2. 教育活動情報の発信の強化
大学の広報活動については、各学科の教育活動のSNSによる発信の強化を行った。特色ある授業などを取材して、日々のSNSで発信した。また、8月のオープンキャンパスにおいて「映像・メディア表現」を専攻する学生たちによる実践的な授業の様子を公開した。また、駅広告やホームサインボードなどの掲出を取りやめ、YouTubeへの動画配信や進学サイトへの掲出を強化した。
また、ドレスメーカー学院においては、教員と学生によるTikTokチームをクラブ活動として発展させるなど、大学とともに各学科の適任者によるプロジェクトチームを中心とした広報活動を行った。
InstagramやTikTokにより、発表会、展示会、その他授業の様子や教員のメディアへの出演など学生の普段の様子や教員の教育活動における最新の情報を発信した。
また、ドレスメーカー学院においては、教員と学生によるTikTokチームをクラブ活動として発展させるなど、大学とともに各学科の適任者によるプロジェクトチームを中心とした広報活動を行った。
InstagramやTikTokにより、発表会、展示会、その他授業の様子や教員のメディアへの出演など学生の普段の様子や教員の教育活動における最新の情報を発信した。
3.外部評価の実施による授業改善
大学の内部質保証のための特徴的な自主的・自律的な自己点検評価である「外部評価」については、本年度もファッション業界、企業に籍を置く卒業生、実務を深く理解する企業人等の学外の専門家による外部評価を引き続き実施している。その結果については分析を行い、改善策を策定するとともに、教学企画調査室(IR室)と連携を図りながら学内で情報共有を行った。これら授業改善を通じて教育の質の更なる向上を目指している。また次年度以降についても引き続き外部評価を実施し、授業改善に努めていきたい。
4.杉野服飾大学の教育活動
令和6年度についても教育活動における学生の4年間の集大成となる卒業制作発表を実施している。服飾学科においては保護者、教職員、関係する業界有識者、各コース所属の学生を主対象とした発表会を口頭発表及び展示形式等により実施した。表現学科においては日野校舎と目黒校舎でそれぞれ口頭発表及び作品展示による同発表会を行った。加えて、発表録画映像等を使用し、3月上旬以降、学修支援システム「ポータルサイト」を通じて在校生等学内関係者向けに情報発信を行い可視化に努めている。今後は、ホームページに卒業制作発表を抜粋の上掲出し、広く情報公開を行っていく。加えて令和5年4月に新設した服飾文化学科については、服飾文化の伝統や歴史を学び豊かでサスティナブルな未来のファッションの創造を目指している。まだ卒業年次を迎える学生がいないため卒業制作発表を行っていないが、令和6年度からは科目等履修生の募集を行い、広く学習機会の創出を図っている。
また、教育活動を通じて得た知見や技術力を確認及び可視化できる機会として各種コンテストに挑んだ学生の成果については以下のとおりとなっている。
学生サポートセンター主催「2024年度学生ビジネスコンテスト」にて5賞受賞、ファッションビジネス学会主催「2024年度学生ビジネスコンテスト」にて1賞受賞、同学会全国大会発表の研究論文2報、「第61回全国デザインコンテスト」にて入選作品5点、企業賞受賞作品1点、「第24回YKKファスニングアワード」入選作品1点、「ジャパンレザーアワード2024」入選作品3点、「和装織物新製品開発事業」受賞2作品。
更に、令和6年度に若手教員を中心に紀要などへ研究論文の掲載、ファッションビジネス学会全国大会等を通じた研究成果の口頭発表、また、作品創りを通じて展示スペース=ギャラリーU等にて合同発表を行った。次年度以降も引き続き上記取組みを通じて教員の研究力の向上を図っていく。
また、教育活動を通じて得た知見や技術力を確認及び可視化できる機会として各種コンテストに挑んだ学生の成果については以下のとおりとなっている。
学生サポートセンター主催「2024年度学生ビジネスコンテスト」にて5賞受賞、ファッションビジネス学会主催「2024年度学生ビジネスコンテスト」にて1賞受賞、同学会全国大会発表の研究論文2報、「第61回全国デザインコンテスト」にて入選作品5点、企業賞受賞作品1点、「第24回YKKファスニングアワード」入選作品1点、「ジャパンレザーアワード2024」入選作品3点、「和装織物新製品開発事業」受賞2作品。
更に、令和6年度に若手教員を中心に紀要などへ研究論文の掲載、ファッションビジネス学会全国大会等を通じた研究成果の口頭発表、また、作品創りを通じて展示スペース=ギャラリーU等にて合同発表を行った。次年度以降も引き続き上記取組みを通じて教員の研究力の向上を図っていく。
5.ドレスメーカー学院の教育活動
令和5年4月からは時短でなく今まで通りの時間で平常授業を行った。これにより、コロナ感染症流行前の教育活動状態にすべて回復することとなった。
令和5年度の卒業制作発表会はすべて対面式で行った。一部招待制にしたことから、昨年同様に3月上旬から学習支援しステム「manaba」にて在校生に発信を行った。また、高校生に向けてホームページにも掲載した。
令和5年4月に、服飾文化の伝統や歴史を学び豊かでサスティナブルな未来のファッションの創造を目指す服飾文化学科を開設した。本年度から初年次が始まったが、今後更に設備等を含めた整備を一層充実させる。
更には、今後は若手教員のスキルアップや育成のため積極的に研究を促し、本学の紀要への発表や学会発表を行うように指導する。これらの取組みにより、教員の研究能力の向上を図っていく予定である。令和5年度は、講師や助教の紀要掲載や本学のギャラリーUにおいて若手助手の発表を11月に行った。
令和5年度の卒業制作発表会はすべて対面式で行った。一部招待制にしたことから、昨年同様に3月上旬から学習支援しステム「manaba」にて在校生に発信を行った。また、高校生に向けてホームページにも掲載した。
令和5年4月に、服飾文化の伝統や歴史を学び豊かでサスティナブルな未来のファッションの創造を目指す服飾文化学科を開設した。本年度から初年次が始まったが、今後更に設備等を含めた整備を一層充実させる。
更には、今後は若手教員のスキルアップや育成のため積極的に研究を促し、本学の紀要への発表や学会発表を行うように指導する。これらの取組みにより、教員の研究能力の向上を図っていく予定である。令和5年度は、講師や助教の紀要掲載や本学のギャラリーUにおいて若手助手の発表を11月に行った。
6.杉野幼稚園の幼児教育の推進
園児獲得のための施策として、満3歳児保育の開設、新規バスルートの拡充を令和7年度から実施することを理事会等で決定した。これらについての告知及び保護者が求める情報(園の活動ブログ、イベント情報、バスルート等)をホームページやポスター、パンフレット等に掲載し、園の魅力を広くアピールしたが、十分な周知期間が確保できなかったことから、引き続き周知徹底を図り園児獲得に注力する。
近年の物価高騰により、保育活動に必要な教材や備品などが相次いで値上りしており、今後の保育活動の充実及び円滑に遂行するために保育料の引上げと老朽化した園舎の改修費用の積立金として環境改善費の徴収を検討し、令和7年度から適用・徴収することとした。
また、外部の研修及び、園内研修を充実させ、教職員の質の向上に努めた。
近年の物価高騰により、保育活動に必要な教材や備品などが相次いで値上りしており、今後の保育活動の充実及び円滑に遂行するために保育料の引上げと老朽化した園舎の改修費用の積立金として環境改善費の徴収を検討し、令和7年度から適用・徴収することとした。
また、外部の研修及び、園内研修を充実させ、教職員の質の向上に努めた。
7.杉野服飾大学日中服飾専門課程の教育の推進
中国浙江省寧波市所在の浙江紡織服装職業技術学院(高卒後3年制の服飾専科学校)と合同で平成22年9月に同学院に開設した「杉野服飾大学日中服飾専門課程」は、毎年80名から90名の学生を迎えており、令和6年9月には86名が入学した。入学式には理事長が出席して祝辞を述べた。
毎年卒業生が杉野服飾大学に編入しており、令和6年度は12名の学生が編入学した。
例年モードクリエーションコースのみの編入であったが、令和6年度はテキスタイルデザインコース、ファッションプロダクトデザインコースに各1名の学生が編入した。
また、7月にはコロナ禍により中止をしていた「日本のファッションと文化を学ぶ短期研修旅行」を再開、日中服飾専門課程の学生13名と教員2名が来日した。
毎年卒業生が杉野服飾大学に編入しており、令和6年度は12名の学生が編入学した。
例年モードクリエーションコースのみの編入であったが、令和6年度はテキスタイルデザインコース、ファッションプロダクトデザインコースに各1名の学生が編入した。
また、7月にはコロナ禍により中止をしていた「日本のファッションと文化を学ぶ短期研修旅行」を再開、日中服飾専門課程の学生13名と教員2名が来日した。
8.国際交流の推進
令和6年度も本学主催の海外研修はすべて中止したが、5月には中国浙江理工大学の卒業制作発表会に本学の教員1名と学生2名が招聘され、教員による講義と学生の作品もショーに参加した。10月には本学園主催の全国ファッションデザインコンテストに中国の浙江理工大学、浙江紡織服装職業技術学院を招聘した。また、イタリアのAccademia della Moda IUADと交流協定を締結、9月に本学教員2名が交流内容の打ち合わせと視察を兼ねてイタリアを訪問した。
9.全国ファッションデザインコンテストの開催
本学園が主催する全国ファッションデザインコンテストは令和6年度に第61回目を迎えた。
前年同様に本審査、表彰等を行った。令和6年度の本審査は令和6年10月12日(土)に杉野ホールで実施し、ドレスメーカー学院高度アパレル専門科4年生の学生が優秀賞と企業賞を受賞した。
前年同様に本審査、表彰等を行った。令和6年度の本審査は令和6年10月12日(土)に杉野ホールで実施し、ドレスメーカー学院高度アパレル専門科4年生の学生が優秀賞と企業賞を受賞した。
10.杉野服飾大学附属図書館の利用サービスの拡大
学外者への利用サービスとして実施している年間登録制度について、元教職員と卒業生であった対象者を、令和5年度より服飾に興味関心を持ち、探究及び調べ学習をする高校生に利用を拡大し、高校生の学修支援と本学入学希望者の獲得、高大連携及び本学入学後の円滑な学修支援を目的として、令和6年度も引き続き実施した。
この他、レポート・論文作成に焦点を当てたガイダンスの実施や、利用者の利用状況やニーズの継続的な把握に基づく適切な開館スケジュールの作成、館内における利用環境の維持・改善等に努め、学習や研究活動の支援の充実を図った。
また、本館所蔵の貴重書を中心とした蔵書展示会を引き続き行うことで学内外への図書館周知に努めた。
この他、レポート・論文作成に焦点を当てたガイダンスの実施や、利用者の利用状況やニーズの継続的な把握に基づく適切な開館スケジュールの作成、館内における利用環境の維持・改善等に努め、学習や研究活動の支援の充実を図った。
また、本館所蔵の貴重書を中心とした蔵書展示会を引き続き行うことで学内外への図書館周知に努めた。
11.杉野学園衣裳博物館企画展・常設展示の開催
令和6年4月10日から7月31日まで「2024年度前期展示 日本にミニがやってきた!」展を開催した。1960年代に世界的に広まったミニスカートが日本でどのように広まっていったのかに焦点を当て、1階展示室ではミニスカートの登場の経緯、また2階展示室では1960年代後半にドレスメーカー学院で制作されたミニ丈の作品と写真を展示し、視覚的に体感することを目的とする展示内容であった。特に、新入生にとって身近な服装であるミニスカートについて、歴史的な知識を得るとともに、服飾への学びのきっかけとなるよう配慮した。
また、令和6年10月1日から令和7年1月27日まで「花もよう」展を開催した。私たちの生活と密接な関係にある花もように着目し、収蔵作品の中から衣服や服飾小物の展示を行った。1階展示室には海外の民族衣装などの作品、2階展示室には日本で制作された作品を展示した。展示において、学校関係者だけではなく一般見学者にとっても知識を深める内容となった。
また、令和6年10月1日から令和7年1月27日まで「花もよう」展を開催した。私たちの生活と密接な関係にある花もように着目し、収蔵作品の中から衣服や服飾小物の展示を行った。1階展示室には海外の民族衣装などの作品、2階展示室には日本で制作された作品を展示した。展示において、学校関係者だけではなく一般見学者にとっても知識を深める内容となった。
12.夏期セミナーの再開準備と中学生に対するものづくり教室等の開催
コロナ禍により2019年度以降中断されていた高校教員を対象とした「夏期セミナー」を再開し、令和6年8月5日、6日の2日間にて実施した。開講内容の内訳は、ビーズ刺繍やパニエ製作等の造形系5講座に加え、ファッション業界のインターネットビジネスや経済指標とファッションビジネスの相関性に関するビジネス系から2講座、また3DCG技術やPhotoshopによるデザイン画作成等のDX分野にて2講座、アールヌーボーやきもの文化史等の服飾文化関連から2講座の合計11講座にて開催された。なお、中断前の2019年度開講講座数は9講座となっている。今後についてもアンケート調査を行い、対象者において必要とされる講座について引き続き検証を行っていく。
更に、目黒区、品川区、大田区の中学生を対象とした「中学生ファッショングッズセミナー」は関係部署と協議を重ねながら開催について引き続き検討を行っていく。
更に、目黒区、品川区、大田区の中学生を対象とした「中学生ファッショングッズセミナー」は関係部署と協議を重ねながら開催について引き続き検討を行っていく。
13.ドレスメーカー学院の社会貢献活動
産経新聞主催の衣服のリユースでパラスポーツを応援する「ふくのわプロジェクト」と協力のもと、リユースの専門家の指導を受けながら回収した古着を学園祭で販売し、その収益金を同プロジェクトに寄付する活動を平成29年度から行っており、本年度も実施した。
ドレスメーカー服飾教育振興会主催する小学生が服作りを学ぶ「ドレメ・キッズスクール」の運営を行った。
アパレルや繊維関係の企業よりSDG’sの一環として余剰在庫や廃棄素材の提供受け、産学連携授業で制作を実施した。
また、TBSラジオ主催のSDGsファッションショーに、古着をリメイクして制作した服で参加した。
他にも学園総体や財団が取り組む社会貢献事業には参加した。
ドレスメーカー服飾教育振興会主催する小学生が服作りを学ぶ「ドレメ・キッズスクール」の運営を行った。
アパレルや繊維関係の企業よりSDG’sの一環として余剰在庫や廃棄素材の提供受け、産学連携授業で制作を実施した。
また、TBSラジオ主催のSDGsファッションショーに、古着をリメイクして制作した服で参加した。
他にも学園総体や財団が取り組む社会貢献事業には参加した。
14.社会連携・地域貢献の推進
目黒商工会議所が主催する目黒商工祭り「目黒リバーサイドフェスティバル」にドレスメーカー学院が、作品展示やワークショップを行い、大学の学生自治会の学生がボランティアスタッフ参加して地域と連携し貢献する取り組みを行った。